先日土曜日は朝から僕もスタッフもお客様も皆ドキドキそわそわで緊張感の漂うスタジオでした。
癌のお父さんの望みを叶えてあげたいと恵庭からお客様の御相談を受け撮影させて頂きました。
お父さんから結婚式の写真が残っていないのが一番後悔しているとの話を聞いた娘さん御夫婦がお母さんの誕生日に二人に和服のお衣装を着せて写真を残してあげたいとの相談でした。
こういう人を喜ばせるサプライズドッキリは大好きです。
これまでにもお客様からの御相談を頂き何度か大掛かりなドッキリを仕掛けた事もありましたので、即答でお引き受けさせて頂きました。
全て極秘で衣装合わせも出来ない状態でお二人の身長や体重等をこっそり測ってもらったりしながら2週間で準備してきました。
今回は衣装屋さんのスタッフの皆さんや着付けの先生にも大変お世話になり、皆さんの協力で何とか無事にサプライズ成功しました。
スタジオに打掛を並べ、お母さんだけスタジオに上がって頂くと、 え〜っ! と言ったまましばらく固まっていました。
次第に目が潤んでくる姿を見て私までジーンとしてしまい、危なく涙腺が破壊されてしまうところでした。
お母さんはお父さんの遺影写真の撮影をする為の付き添い程度に思っていたそうです。
お母さんのお支度が終わって、次はお父さん。
お母さんにはスタジオの陰に隠れてもらいました。
お父さんが立っていられる時間は10分。
椅子に座ってもらったまま着付けをして、その後はシャッターを切る寸前まで座っていて頂く様にしました。
お父さんのお支度が終わっていよいよ御対面。
スタジオの陰からお母さんが現れた姿にオー!と声をあげて感動されていました。
お父さんも自分の遺影写真を紋付袴姿で撮影するんだなあ程度にしか思っていなかったようで、お母さんが打掛姿で出て来た時には本当にビックリしたそうです。
お母さんのポーズを付けて準備が整ったところでお二人の立ち姿を一枚撮らせて頂きましたがスピード勝負。
普段以上に全神経を集中しながらたった一枚の撮影に汗だくになりました。
そのあと直ぐに座って頂き、まだ大丈夫と言って下さるのでそのまま二人を座らせたまま撮らせて頂きながら最後はご家族全員入って頂き撮影。
本来なら家族お一人ずつポーズをつけて動きのある撮影をするのですが今回はしっかり皆さんでお二人を囲んでオーソドックスに撮影させて頂きました。
一瞬の中にもご家族の思いや優しさが孫の世代にも繋がっていってくれると信じています。
涙を堪えながら撮影させて頂きましたがご家族にとって大切な一枚を撮影させて頂いた事に心から感謝しています。
明日からの撮影にお客様から学ばせて頂いた事をしっかり活かしていきたいと思います。
ドッキリ大成功!!